ナスの次が焼き鳥の話で恐縮だが、
結婚が遅かったうえに、それまでじぇんじぇん料理もせず、
もっぱら母親に世話になっていたクチである。
40近くなっていざ肉を焼いてみると
はて、どのくらい焼けば食べられるのかが分からない。
お腹を壊しちゃ困るってんで、ひたすら焼いてみる。
そうこうしているうちに、けっこう厚みのあった
柔らかそうな豚バラ肉が、アレッ?という程
フライパンの中で身を小さくして硬くなっていた。
ネギなんかもう真っ黒で、悲しい限りである。
団塊を知っているお母さん世代の方たちは
先ずは家族、ひと、と考えるのではないだろうか。
ちょっと肩がこるな。膝が痛いな。でも時間がないな、、
を繰り返しているそのうちに、
痛みがあることが標準のいつも疲れた体になっている。
ようやく子供の手が離れたりして、
さて、この先のコトでもちょっとゆっくり考えよう
そう思ったときに、やっと自分の体のに目が向いて、
そして急に不安になる。
そういうお母さんたちの背中は、
言葉が悪くて申し訳ないのだけど、私が時々やらかす、
焼きすぎちゃったお肉である。
フライパンに並んだお肉の手直し方法は
私じゃもう、お手上げなんだけど、
こういうお母さんたちの背中は、
ちょっと手を加えるだけで、ふっくらした
呼吸のしやすい背中に変わってくれる。
そしてラクになった分だけニッコリしてくれる。
(体が)たいへんそうだなぁ。
と思う背中がある。
でも、そんな背中が私はけっこう好きである。
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