今年の暑い時期の一番面白かったのは、
長年のお客さんであるMさんとのエピソードである。
横向きに体勢を変えるようお願いすると
Mさんは大慌てで跳ね起きた。
「服の中に何かいます!!!ムカデ!?」
Mさんは山深いところにお住まいなのだ。
そして、その声は悲鳴に近い。
慌てて服を2枚ほどめくると、
3枚目に出てきた下着の脇腹に、
居たのはカブトムシ。。ぷぷ
しかしながら、今度はこっちが逃げる番である。
茶色く光る背中は私にとっちゃ台所の君と同じなのだ。
常日頃、地震や災害があった時、
はたまたミサイルが飛んできたときまで想定し、
お客様をどう守るかをシミレーションしてきた。
まさか、こんなに自分が潔く逃げる人間だとは思わなんだ。
Mさん、完璧に部屋に置き去りである。
その上、ご丁寧に玄関を開いて、
カブトムシを放すよう誘導までしてあげた。
絶対に3メートルより近づかない、固い意志を持って。
いざとなったらヤツは私を置いて逃げるな。
Mさんはきっとそう思ったに違いない。
そんなMさんは同じ頃、片方の股関節を痛めてしまった。
一番の問題は仙腸関節が弛み過ぎたことにあるだろう。
柿の色づきと共に、Mさんの痛みに歪んだ顔にも
安堵の笑顔が戻ってまいりました。
もうじき秋ですね。
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